4月、高山村にうるわしい里山の春景色が巡ってきます。さまざまな草花の彩りと樹々の芽吹きに満たされる季節。
村内の各所に競って咲く桜の美しさを目当てに、全国からたくさんの愛好家が集まります。

(2021年度はコロナ対策の為、桜イベント 及び 夜のライトアップは中止になるそうです。詳しくは高山村観光協会にご確認下さいませ)

高山五大桜

湯続きの里、信州高山は善光寺平の東辺に広がる山里です。村には約20本以上のしだれ桜があり、各々に名前が付いています。その内半数が樹齢200年を越す大樹で、 最近では「しだれ桜の里」として脚光を浴びております。20本を越すしだれ桜の中で、特に有名なのが「水中の桜」「坪井の桜」「黒部の桜」「赤和観音の桜」「中塩の桜」。これらは高山五大桜と呼ばれています。中でも「坪井の桜」は幹周囲8mもあり、日本彼岸桜番付で西の小結に選ばれています。
高山村は標高差が大きいので見頃は4月中旬から下旬と花見の期間が長いのが特徴。 殆どの桜は藤井荘から車で15分圏内で移動が可能で、タクシーの手配も承っております。

中塩の枝垂れ桜

高山村の五大桜の中で最も早く咲く「中塩(なかしお)の枝垂れ桜」。
樹齢は150年、樹高約10m、中塩(なかしお)の阿弥陀堂の道端に立ち、花はボリュームがあり、赤みが濃く樹勢もよいです。
阿弥陀堂の赤い屋根とのアングルは写真を撮る者の心をくすぐります。
樹下には地蔵さんが安置されており、周囲のりんごや桃の畑の木々はのどかな山里の雰囲気を引き立たせてくれます

坪井の桜

「日本彼岸桜見立番付」で西の小結に選ばれている老樹。
樹齢は約600年。樹高約10m、幹周囲約8m、根元の直径約4m、遠くから見ればそれほど大きいとは感じられませんが、そばに寄ると神仙の気配が漂っていて圧倒されます。
幽玄な雰囲気と老樹の気品を併せ持つ、歴史を感じさせる立派な桜です。
近辺には菜の花畑もあり、同時に咲く時期は春の美しい景色が楽しめます。

黒部のエドヒガン桜

樹齢推定500年、幹周約7m、樹高約13m。高山5大桜で一番標高が高く、一番最後に見頃となるのがこちらの桜です。
一面の田畑に囲まれて、一本立ちの孤高の桜。その姿は、雄大な風景が引き立て役となり、存在を強調しています。
また、21時まで行われている夜のライトアップもお勧めで、周囲に灯り一つなく漆黒に浮かび上がる姿は、幻想的です。
2021年度はコロナ対策で夜のライトアップは中止となりました)
近くで見ると神々しさを感じる、カメラマンにも人気の桜です。

水中(みずなか)の枝垂れ桜

「北の零年」 (主演:吉永小百合、渡辺謙)の冒頭のシーンにも使われた「水中(みずなか)の枝垂れ桜」。
樹齢250年、幹周約4m、樹高約22m、樹冠経約12mの大樹です。
淡い薄ピンクの長い枝垂れは、地面に達するほど見ごたえがあります。
また、高山村の高台より、北アルプスや北信五岳の内、四つ(戸隠連邦、飯綱山、黒姫山、妙高山)を望むことができ、桜をバックに連なる山々を撮影することができ、人気のスポットとなっています。

赤和観音の枝垂れ桜

山中の観音堂の登り口に立つ、樹齢約200年の立派な桜です。
背後にそそり立つ大岩には400年の歴史がある赤和観音堂。赤みの濃いの花びらが印象的です。